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 強き者を求めて


ああ――これは…あれだ。

夢。

どうして夢だとわかるって?

そりゃ立て続けに毎日見りゃぁ…ねぇ。

夢の中で俺は、ただがむしゃらに人を斬っていた。

弱いやつもいるし、それなりに強いやつもいる。

だけど、俺を本気にさせるやつはいなかった。

正直つまんねぇ。そう思った。

何処かに、何処かに俺を極限まで高めてくれる奴はいねぇのか!?

そう思って今も、目の前にいる奴をこの手で斬っている。

勝てば生きる。

負ければ死ぬ。

ただそれだけのことじゃねーか。

だけど、何かが違う気がする。

何かが――

そして俺は、夢の中でついに出会うことになる。

俺より強い奴に。

すげー強さだった。

そいつは俺より小柄なくせに、槍を巧みに操るんだぜ。

あっさりと負けたよ。

ここで俺は死ぬ。だが、こいつになら殺されてもいい。

むしろそれが誇り感じる。そう思った。

だけどそいつは、俺を殺さなかった。

ただ一言――

そこで夢は覚める。いつものことだ。

   ◇

ある國の小さな宿屋。
そこに男はいた。
上半身を起こし、頭をぽりぽりとかく。
大きく伸び、そして首を鳴らす。

「また、あの夢か…」

ため息のように漏れる声。

「一体、あいつは誰なんだろうねぇ」

外を見れば、徐々に光が世界を照らそうとしている。



そしていつしか、男は夢の男を探すようになっていた。

その出会いは、近いうちに訪れることになる。



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