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今夜の番組チェック




「ん……いい天気だ……」


……空を見上げる。

青空に暖かい光が差し、鳥達がそこに舞う。

柔らかな風が肌をなで、木々のざわめきが、心地よく響いた。


皇宮の広場を一望できるこの通路は、
涼むのには最適の場所だ。

疲れた体を休めるのに、丁度いい。


……いつもどおりに書斎で仕事。

その合間に、自分は度々ここに来る。

それは場所の気持ちよさもさることながら、
眼下に大事な『娘達』の姿を見ることができるからだった。


「お、アルルゥがいるな…カミュも一緒か」


ムックルに寄りかかりながら、なにやら談笑している。

手に持っているのは……あれは、ハチの巣か。


「……また、とってきたんだな」


後でエルルゥに言って、薬を塗ってもらわんとな、などと考える。

……自然に、笑みがこぼれた。



…ふ、と。


「……そういえば」

以前、アルルゥがハチの巣のとり方を
教えてくれたことがあった。


……アルルゥと、初めてまともに話した時の、懐かしい思い出。

袋をかぶって、煙でいぶして……


「その方法は、誰から習ったんだろう…」


自分の中に答えがあるはずもなく、
私はじっと、アルルゥを眺めていた……









『森の夢』
〜まどろみ〜









……もり。


…もりのなか。


きときのあいだをあるいてる。


「…………気をつけろよ、アルルゥ」

「ん」


おとうさん。

おとうさんが、いっしょにいる。


「……この袋をな。こう被るんだ」

「…………」


……おとうさんが、ふくろをかぶる。

アルルゥも、まねをしてかぶった。


………………………

………………………


…………まえがみえない。


「……ほら、アルルゥ。
 この穴から見るんだ」


あ……みえた。


めのまえに、おとうさんのて。

……てしかみえない。

ふくろ、かぶってるから。


「そして、な」


おとうさん、なにかしてる。

きのぼ〜と、くさ。


「この草が燃えにくいのを利用するんだ。
 火がついたら、駄目。
 ……必要なのは、煙だけだからな」


よく、わからない。

でも、もくもくがだいじ。

それは、わかった。


「よし、アルルゥは、少し離れて見てなさい」

「…………ん」


おとうさんが、はちのすにちかづいてく。


……あ、もくもくがでてきた。

……………………


はち。

いっぱい。

……………………


「………………」


おとうさんもどってきた。

てに、はちのす。


「ほら、アルルゥ」


アルルゥにみせる。

……よく、わからないけど、うれしい。


「おと〜さん、だいじょぶ?」

「…ん?ああ、大丈夫。
 …………んっと………
 ほら、な?」


ふくろ、ぬいだらおとうさん、わらってた。

アルルゥもふくろ、ぬぐ。

…………ん、しょ。


「………………」


……ぬげた。

おとうさん、やっぱりわらってた。

アルルゥもわらった。


いっしょに、わらった。



……そのあと、とってきたはちみつ、
いっしょにたべた。

「………おいしいか?」

「ん!」

……おいしい……


「どれ……う〜〜ん、やっぱり、
 自分の手で取ったハチミツは最高だな」


…クイックイッ


「ん?どうした?アルルゥ」

「じぶんでとる?」

「ああ、そうだよ。
 とるのが難しいハチの巣を、苦労してとるから、
 ハチミツはおいしいんだ」

「………………」


…じぶんで、くろうしてとる。

そしたら、もっとおいしい。


「……アルルゥもやる」

「ははは、もう少し、大きくなったらな」


おとうさん、あたまなでた。

きもちいいけど……

……むーー。























「……ん……」


ゆさ、ゆさ。

くりかえし、ゆれる。

……………


「…んう」


あったかい。

きもちいい。


「……?…お、アルルゥ、起きたのか。」

「……おとうさん?」


せなか。

おとうさんのせなか。

ひろくて、あったかい……


「もう少し、寝てていいぞ。
 疲れたろ?」

「………ん」


ねる。

きもちいいから。


…………………………

…………………………

「………うさん!!」

「………っと、でも、だな」

…………?

こえ。

………おねえちゃん?


「ん?アルルゥ、起きたか」

「お父さん!!ちゃんとおくすりぬって!!」

「?」


おねえちゃん、ちょっと怒ってる。


「ああ、いや、ほら、どこもさされてないし」

「うそ!」

「……苦手なんだ、勘弁してくれ、エルルゥ」

「だめ!」

「うう……」


?なにを怒ってるんだろう。


「おと〜さん?おねえちゃん?」

「ああ、アルルゥ。
 ごめんな、いまお布団につれてくからな。」

「にげちゃだめだからね、お父さん!
 にげたらおばあちゃんに言いつけるから!!」

「ぐぅ……」




「…………」

おふとんに、よこになる。

……ねむい。


おとうさんたちのこえが、むこうできこえた。


「……ほら、うでだして!」

「……この匂いがヤなんだよなぁ」

「そんなこと言って!
 ……いつも危ないことするんだもん」

「……ハチの巣とるくらい、いいじゃないか……」

「だめ!さされてしんじゃう人もいるんだよ!」

「…………う、それは、まあ」

「アルルゥがまねしたら、どうするの!」

「子供は少しぐらいやんちゃな方が……」

「お・と・う・さ・ん」

「………いだだだだだだっっ」


……………………

……………………

…………く〜……








……なんだか、たのしいゆめを、みてたきがする……





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