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都合により速めに出してしまった夢幻夢想です。
人気沸騰中の(永久氷壁の不評だと思うけど…)「パロられるもの」の第6段です。
実は、前回のあとがきの類似品で書いていたように、
1.眠り姫
2.ヘンゼルとグレーテル
のどちらかを書くつもりでしたが、
このたび、めでたく両方をパロられるものにすることが決定しました。
それで夏休みスペシャルと題して、2本立てで作品をお届けしようと思っていたのですが、
片方の執筆状況が思わしくないため、先にこちらを投稿させて頂きました。
今回の講釈はグリム童話より「ヘンゼルとグレーテル」のパロディー、
「ヘンゼルとグレーテルられるもの」をお届けします。
では、どうぞ。
パロられるもの6 ヘンゼルとグレーテルられるもの
ヘンゼルとグレーテルられるもの
配役
ヘンゼル … エルルゥ
グレーレル … アルルゥ
お父さん … ベナウィ
継母 … インカラ
魔女 … ハウエンクア
エキストラ … その他の方々
ナレーション … サクヤ
ヘンゼルとグレーテルられるもの-1-
昔、大きな森の入り口に、木こりの夫婦と2人の子供が住んでいました。
黒く、長い髪をした上の子はヘンゼル、
同じく黒く、少しくせっ毛な髪をした下の子はグレーテル、と言いました。
母親はでっぷりと太り、絶えずタバコをふかし、にゃもにゃものたまわり、
髪の毛がないのを隠すためにアフロのヅラをした継母だったので、
子供達を少しも可愛がりませんでした。
おまけに、文武両道に優れているはずの木こりはとても貧乏でした。
なぜなら継母が生活費のほとんどを育毛剤につぎ込むからです。
正直言うと、あたしは無駄な抵抗だと思うのですけど。
「余もその意見には同意するぞ。」
ク、クーヤ様。同意して下さるのは嬉しいのですが、
ナレーションをしている時はあたしに話し掛けないで下さいよぉ〜。
「おお、そうであったな。では、続けるがよい。」
そ、それで、木こりがどんなに頑張って働いても、お金はどんどん減るばかりです。
お金があればあるだけ継母が育毛剤に代えてしまうからです。
ある日のことです。とうとう食べる物がなくなって、
残っているのは様々な種類の育毛剤と、わずかなパンだけになってしまいました。
「一体、どうすればいのでしょうか…。」
その晩、父親は頭を抱え込んでしまいました。
継母がタバコをふかしながら言いました。
「ぶはァ・・!このままでは、朕(ちん)が死んでしまうにゃも。
ベナウィ。おみゃあ、あのガキどもを、森の中へ捨ててくるにゃもよ。」
「いけません!そのようなことは出来ません!」
父親は大声で継母に反論しました。
ですが、継母はどうしても言うことを聞きません。
「何を言っているにゃも!おみゃ〜、朕が死んでもいいにゃもか?」
いつまでもぶつぶつと文句を言ったり、わめいたりにゃもにゃも言ったりしました。
優秀な木こりが、なぜこんな最低の人間と一緒になり、今なお一緒にいるのか、
と世の中の不条理を嘆かずにはいられません。
「うむ。全くであるな。」
そうですよね、クーヤ様。
でも、おしまいには父親も、仕方なく子供達を捨てることになってしまったんです。
この話をヘンゼルとグレーテルは、隣の部屋で聞いていました。
「お姉ちゃん。明日、一緒に捨てられる?やだ…やだあ…。」
グレーテルは、しくしく泣き出しました。
「グレーテル、泣いちゃ駄目よ。お姉ちゃんが何とかするから。」
ヘンゼルはしばらく考えていましたが、やがて、そうっと外へ出ました。
月の明るい晩でした。
家の前に落ちている小石が、月の光に照らされて、きらきらと白く輝いていました。
ヘンゼルはその小石を拾って、ポケットの中に入れました。
それからまた、そうっと家に戻ると、ベッドに入って寝てしまいました。
ヘンゼルとグレーテルられるもの-2-
次の日の朝、木こりの夫婦は子供達を連れて、家を出ました。
ヘンゼルは、1番後ろから歩いて行きました。
そして、時々ポケットから小石を出して、路の上に落として行きました。
「ヘンゼル、おみゃあ、何をぐずぐずしているにゃも!さっさと来るにゃも!」
継母がどなりました。
「すみません。
家の屋根の上にいる、白い毛並みのガチャタラに、さよならを言ってたんです。」
とヘンゼルが答えました。なお、原作では白い猫です。
「何をバカなことを言ってるにゃも。屋根の上に、ミキュームなどおらんにゃも!
濡れた屋根を、太陽が照らしているだけにゃも。」
継母が怒ってヘンゼルに言いました。
その直後。
『キュキュッ!』
ドッシャーンッ
「にゃもっ!」
ガチャタラの声がして、継母の頭上から雷が直撃しました。
それはさながら、インカラの頭よ砕け散れ!と言わんばかりでした。
ですが、残念なことに、アフロがかかり過ぎて髪の寿命がちょっと早まっただけで、
他は程よく真っ黒に焦げた程度でしかなく、継母は生きていました。
「頑丈だのう…。」
まったくです。
やがて、森の奥に着きました。
継母はタバコをふかしながら、
「ぶはァ・・!よいか。おみゃ〜ら、ここを動くんじゃないにゃも。
仕事が済んだら、迎えに行ってやるにゃも。」
と言って、2人にパンを1切れずつ渡しました。
「きゃっほう。」
ヘンゼルとグレーテルは、日に当たってパンを食べながら待っていました。
思った通り、いつまで経っても父親と継母は迎えには来ません。
「お姉ちゃん、家、帰れる?」
「うん。大丈夫よ。帰れるわよ。今に月がのぼったら、分かるわよ。」
やがて丸い大きな月が、森の真上にのぼりました。
「さあ、家に帰りましょう。」
「ん。」
ヘンゼルはグレーテルの手を取って、元気よく立ち上がりました。
路の上にはヘンゼルの置いていった小石が、白く光っていました。
2人はその小石を拾いながら歩き、とうとう家に帰って来ました。
継母は2人を見ると、
「おみゃあ達!今までどこで遊んでたにゃも!本当に憎たらしいガキどもにゃも!」
と怒鳴りました。
…自分で捨てておいて、その言い草はどうかと思いますけど。
「ヘンゼル、グレーテル。無事で良かったです。」
父親は、心から嬉しそうにそう言いました。
それから何日か過ぎました。食べ物が、またなくなりました。
「ぶはァ・・!今度はどんなことがあろうとも、あのガキどもを捨てなきゃならんにゃも!」
継母はそう言って、がみがみにゃもにゃもと怒鳴り散らしました。
「…分かりました。仰せの通りに。」
父親は悲しそうに言いました。
その話を聞いていたヘンゼルは、また小石を拾おうと思いました。
ですが、戸が閉まっていて外へ出られません。
「困ったなあ…どうしよう。」
ヘンゼルは考え込んでしまいました。
ヘンゼルとグレーテルられるもの-3-
さて、次の日になりました。
継母は2人に、
「おみゃ〜ら、お昼になったら食べるにゃも。」
と言って、パンを1切れずつ渡し、4人は家を出ました。
ヘンゼルは小石の代わりに、ポケットに入れたパンをちぎって、路に落としました。
「ヘンゼル、おみゃあ、何をぐずぐずしてるにゃも!」
継母が怒鳴りました。
「すみません。
家の屋根の上にいる、白い毛皮のムックルに、さよならを言っていたんです。」
とヘンゼルが答えました。なお、原作では白いハトです。
「おみゃ〜バカにゃも。屋根の上に、ムティカパなどおらんにゃも。
濡れた屋根を、太陽が照らしているだけにゃも。」
継母が、怒って言いました。
その直後。
『ヴオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォッ!』
「にゃも〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」
屋根の上からムティカパが継母目掛けて襲い掛かって来たのです。
ボリッバキッゴリッガリッ…
骨が砕ける音、咀嚼する音がします。
このまま食べてくれればハッピーエンドなのですが…。
『ゲェッ!…キュフーン。』
継母のあまりの不味さに、ムックルは思わず吐き出し、
心底嫌そうな声を出してグレーテルに擦り寄っていきます。
「ヘンなもの食べる、良くない。ん〜。いいコいいコ。」
『グルグル…。』
グレーテルに撫でられ、気持ち良さそうな声を出して甘えるムックル。
一方、継母は半死半生ながらも、命には別状なかったようです。
「頑丈な奴だの。」
本当にそうですね。
やがて4人は、森の奥深くに入って行きました。
この前と同じように、父親と継母は仕事に出かけました。
ヘンゼルとグレーテルは焚き火にあたりながら待っていました。
森の中は、だんだんと薄暗くなってきました。
どこからか、ヴォーッ、キューッ、と、ムックルの声とガチャタラの声が聞こえ、
ヘンゼルとグレーテルの前に姿を現わしました。
ヘンゼルとグレーテルはムックルに寄りかかります。
とてもあたたかく、これなら凍えることはありません。
「ん。2人ともいいコいいコ。」
『ヴォ〜ン』
『クルルルッ』
ムックルに寄りかかったままグレーテルがムックルとガチャタラを撫でると、
気持ち良さそうな声を出して甘えます。
いいなあ…あたしも仲間に入りたいです。
「余も仲間に入りたいぞ…。」
ヘンゼルとグレーテルられるもの-4-
ぐぅ〜
突然、グレーテルのお腹が鳴りました。
「…お腹へった。」
「大丈夫よ、グレーテル。月がのぼれば、パンくずが見えるから。
そうすればまた、わたし達は家に帰れるわよ。」
「う〜、でも、お腹すいた。ハチの巣取る。ムックル、ガチャタラ。いこ。」
グレーテルはムックルとガチャタラを連れてハチミツを取りに行きました。
しばらくして帰って来ると、大きなハチの巣を持って来ました。
「あ、おいしそう。ねぇ、わたしにも1つちょうだい。」
「ダメ。」
「………。」
即答でした。その答えには何の迷いもありませんでした。一瞬、ヘンゼルが硬直します。
「そ、そんなこと言わないで、ね?」
「イヤ。」
やはり即答でした。
「いいじゃないの、ちょっとくらい。」
「イヤ。」
グレーテルは非情な猟人でした。
「う〜…。」
ヘンゼルが恨めしそうな目でグレーテルを見ますが、
グレーテルはとりあおうとしませんでした。
やがて、月がのぼりました。
ヘンゼルとグレーテルは、元気よく(グレーテルだけ)立ち上がり、
ガチャタラを肩に乗せ、ムックルに乗ってパンくずを探しました。
ですが…パンくずは、どこにも見当たらないのです。
昼間のうちに、森の小鳥達がみんな食べてしまったのです。
「仕方がないわね、グレーテル。わたし達4人で、道を探しましょう。」
ヘンゼルとグレーテルとムックルとガチャタラは帰り道を探して、
あちらこちらと歩き回りました。
そしてとうとう、道に迷ってしまいました。
このままでは効率が悪いので、
ヘンゼルとグレーテル、ムックルとガチャタラの2チームに分かれることになりました。
グレーテルが呼べばムックルとガチャタラはやって来ますし、
ムックルとガチャタラ側も、道を見つければグレーテルのところへ走って来るので安心です。
ムックルとガチャタラと分かれたヘンゼルとグレーテルは一晩中歩き続けました。
お腹はペコペコになり、脚は棒の様に疲れ切って、今にも倒れそうでした。
昼頃のことです。
2人は、木の枝に止まってさえずっている白い小鳥を見つけました。
「何で俺がこんな着ぐるみを着なきゃならないんだ?」
「「若様、どうかご辛抱下さい。」」
「オボロ兄様…、とても似合ってますよ…。」
「そ、そうか?あ、ありがとな、ユズハ。ハハハ…。」
複雑そうな表情を浮かべる白い小鳥ですが、何気なく視線を横にずらしました。
「…ん?げっ!な、何でエルルゥとアルルゥが!に、逃げないと!」
小鳥は2人を見ると、バタバタッと飛び立ちました。
「オボロさん、あんな格好して何やっているんでしょうね?」
「追う。」
ヘンゼルとグレーテルは何気なく小鳥の後をついて行きました。
ヘンゼルとグレーテルられるもの-5-
小鳥について行くと、やがて小さな家がありました。
驚いたことに、その家は全部お菓子で出来ているのです!それもハチミツがけ!!
「お〜。お菓子。」
「本当!これは凄いわね!」
ヘンゼルとグレーテルは、飛び上がって喜びました。
「ハチミツハチミツ、きゃっほうっ。」
2人は夢中で食べ始めました。ヘンゼルは昨日ハチミツを貰えなかったので尚更でした。
ヘンゼルは軒下を、グレーテルは窓を…。それは、とても美味しいお菓子でした。
その時、家の中から、
「そこにいるのは誰だい?」
といかにも偉そうな、人を小ばかにしているような声がして、
耳にピアスを山ほどつけている、「雪上舞う猫」HPの投票箱、
「不人気キャラ集合!!禍日神杯!〜明日の嫌われ者は君だ!〜 」
でぶっちぎりの1位を獲得していそうな顔をしたおばあさんが戸を開けて出てきました。
おばあさんはヘンゼルとグレーテルのすぐ側まで近付いて行きました。
「おやおや。これは何とかわいらしい、子供達なんだ。
お腹がすいているんだね。さあ、家の中にお入りぃ〜。
美味しいご馳走が、たくさんあるからねぇ〜。」
と優しい声で言いました。
ヘンゼルとグレーテルは、その、あまりにも似合わない声に危険を感じました。
そう、本能が「こいつは危険だ!」と判断したのです。
鉄の爪を使って、人を切り刻むことに快感を覚える、変態マザコンだと思ったのです。
「そこまで言うのかい!」
おばあさんは真実を言い当てられ、変態マザコンの本性を現わしました。
「変態マザコンじゃないっ!魔女だっ!」
「自分から正体を空かしてる…。」
「ばか。」
その言葉におばあさんは手に鉄の爪をつけました。
エルム街の怪人がつけているようなナイスなやつです。
「ヒャハハハハハッ!こいつで切り刻んでやるよぉ…。」
どこかイッた目でヘンゼルとグレーテルを見る変態マザコン。
「変態マザコン、変態マザコンうるさいんだよ!」
「何独り言、言っているんでしょう?」
「でんぱ?」
ヘンゼルとグレーテルの言葉におばあさんはキレました。
「殺してやるよぉーーーーっ!」
ヘンゼルとグレーテルに向って走って来ます。
それに対し、ヘンゼルは拳を引き、力をためます。
「クキキキキキキッ!」
おばあさんがヘンゼルにその爪を立てようとしたその瞬間。
「グガァッ?」
その動きが止まり、その場に力なく沈み込んでいきました。
よく見ると、おばあさんの胸部は拳大に陥没していました。
「知ってますか?殴られて吹き飛ぶのは、力がきれいに入っていないからなんです。
本当にきれいに入ると、拳が接触したその部分にだけ、力が集中されるんですよ♪」
さわやかな笑顔でヘンゼルは解説します。
ですが、変態マザコンおばあさんは悶絶してほとんど聞いていませんでした。
「まあ、この陥没の仕方なら肋骨が完全に折れてますね。複雑骨折かもしれませんけど。」
「むう…。これだけの力を出せるとはな…。余のアヴ・カムゥ以上かもしれぬな。」
凄いですね、エルルゥさん…。今まで出番が無かった間、鍛錬していたんですね。
「ですが、この程度ではまだまだです。もっと極めなくては…。」
遠くを見つめ、拳を握り締めて決意するヘンゼルでした。
ヘンゼルとグレーテルられるもの-6-
「ク、カハッ!こ、このくらいで…。」
変態マザコンおばあさんは胸部をへこませたまま、立ち上がろうとしました。
その変態マザコンおばあさんの顔に、影が落ちました。
それは合流してきたムックルと、その背に乗っているガチャタラでした。
ちなみに、その目は血走り、口からは涎が垂れていました。
まあ、昨晩から何も食べていないわけですら、お腹がすいて気が立っているんでしょうね。
そんなムックルに、グレーテルが言いました。
「ムックル。いけ。」
「ヒ…ヒィィィィィィィィィィィィィ!!来るな、来るなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
た、たすけてぇ!ママ、ママァーーーーーー!!!」
さて、この後の展開は、この言葉で分かると思います。
惨劇
ムックルはとてもご満悦の表情でした。
家の中にあった料理を食べて、お腹がいっぱいになったのもありますが、
本編での恨みを晴らせてすっきりしたのが大半でしょう。
まあ、魔女は原作ではグレーテルにかまどに突き飛ばされて焼け死ぬのですが…。
原作通り焼け死ぬのと、ムックルにかみ殺されるのと、どちらがマシだったのでしょうか。
「さて、お菓子の家も石造りの家になったし、家捜しでもしようか。」
「ん。」
ヘンゼルとグレーテルは変態マザコンおばあさんの家に入りました。
変態マザコンおばあさんは魔女と自称するだけあって、
家の中には、たくさんの真珠や宝石がありました。
「でも、これって持って帰ってもいいのかなあ?」
「平気。住所不定の殺戮強盗、勇者だから。」
RPGの勇者の定義を思い出し、2人はそれをポケットに詰め込みました。
「さあ、家へ帰ろう。」
ヘンゼルとグレーテルは、ムックルに乗って元気よく進みました。
しばらく行くと、大きな川のほとりに出ました。
「困ったわね。橋もないし、船もないし…。どうやって渡ろう…。」
「あそこ。」
グレーレルは川の一点を指差しました。
見ると、そこには白いカモが泳いでいました。
「何で私がカモの着ぐるみを着て、泳がなければならないのだろう?」
よく見ると、角がはえているような仮面を着けていました。
グレーテルは、白いカモに呼びかけながら走って行きました。
「おと〜さん。」
白いカモに抱きつくと、グレーテルはその膝に乗っかり、甘えました。
「ん?撫でて欲しいのか?よしよし。」
「むふぅ〜。」
白いカモに撫でられてご満悦のグレーテル。
白いカモも心地良かったのですが、背後から強烈な威圧感が襲いました。
「このプレッシャーは…!」
シャアか!ではなく、背後に炎を背負ったヘンゼルでした。
「ハ・ク・オ・ロ・さ・ん。
お忙しいところすみませんけど、わたし達を、向こう岸まで、運んで、くれませんか?」
「あ、ああ。もちろん、喜んで運ばせて頂きます。」
親切なカモのおかげで、みんなは川を渡ることができました。
ヘンゼルとグレーテルられるもの-7-
ヘンゼルとグレーテルは、肩にガチャタラを乗せ、
ムックルに乗ってまた進み続けました。
「あっ、この辺りは、ずっと前に1度来た事があります!」
ヘンゼルが、なぜか一緒に連れて来た白いカモの手を掴んで言いました。
「しってる。」
グレーテルも言いました。
「もう少しで、家に帰れます。ね、ハクオロさん。」
「私は、一応あの川が家だったはずなのだが…。」
「帰れますね、ハクオロさん。」
「…はい、そうです…。」
「いく。」
グレーテルの声に、ヘンゼルとグレーテルとガチャタラ、
そして何やら観念した白いカモを乗せたムックルは走り出しました。
とうとう、家の屋根が見えました。
ヘンゼルとグレーテルの家の屋根です。
「やりました!帰って来れました!」
「ただいま!」
ヘンゼルとグレーテルは、転がるように家の中へ飛び込んで行きました。
「ヘンゼル、グレーテル!無事だったのですね。良かった、本当に良かった…。
元気でしたか?」
父親は2人の無事な姿を確認すると、満面の笑顔を浮かべました。
「継母は死にましたよ。
これからはどんなことがあっても、3人、
いえ、ムックルとガチャタラと聖上を含めた6人で一緒に暮らしましょう…。」
ヘンゼルとグレーテルが自称魔女の変態マザコンおばあさんの家から持って来た宝石は、
とても高い値段で売れました。
それから6人揃って仲良く、幸せに暮らしました。
その頃、ゴミ捨て場にて。
「あら?カルラ、何でしょうね、これは?」
「どうかしまして、ウルト?…何かの肉の塊が埋まっているみたいですわね。」
「お姉様。アフロのヅラも一緒に捨ててあるよー!」
「見せて、カミュ。あら?これ、肉の塊に一緒についてますね。」
「出すにゃも、出すにゃもー!おい、おみゃ〜ら、朕をここから出すにゃもー!
出してくれたら、朕の愛人にしてやるにゃもー!」
「…この大きさから判断して、クズのブタが捨ててあるだけですわ。」
「そうみたいですわね。皆さんが別のモノと誤解しなしようにしないといけませんわね。」
「そうだね。それじゃあ、みんなで必殺まで入れようか。」
「それはいい考えですわね。」
「では、いきましょうか。カルラ、カミュ。」
「いい?じゃあ、いっくよ〜!」
「い、嫌にゃも、いやにゃもー!愛人が駄目なら、側室にしてやるにゃもー!」
「「「ハッ!(怒 MAX!)」」」
惨劇パート2
と、いうわけで今日はここまで。
続きは次回の講釈で〜。
♪おれは自由に〜生きるそんご〜くうだよ 気楽なもんだよ〜…♪
あとがきの類似品
夢幻夢想です。
う〜ん…。
何だか「残酷な」グリム童話みたいになってしまいました…。
まあ、魔女はどのみち、残酷な死に方をするんですけどね…。
さて、気を取り直して、次回は、いよいよ「眠り姫」です。…が。
タイトル名は、
1.眠り姫
2.眠れる森の美女
どちらかのタイトルになりそうです。
なお、「いばら姫」は除外させて頂きます。
ちなみに3つとも話のすじは同じです。
次回も、早めにお目にかかれると思います。
では、この辺で。
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